量子化学– category –
-
量子化学
【TDDFT】分子の色や吸収波長が簡単にわかる方法とその理由をご紹介
化学者にとって分子の励起エネルギーは分子の色彩や吸収スペクトルを知るうえで非常に重要です。励起エネルギーを知る際に最も利用される計算手法がTD-DFT(時間依存のDFT法)です。 「励起エネルギーを計算するのに、なぜ時間依存が必要?」と思う人も多... -
量子化学
【B3LYP】DFT初心者が知っておくべき厳選ポイントを紹介します
B3LYPはDFT法で最もよく利用される汎関数なので、「とりあえずB3LYPで」と量子化学シミュレーションを始める場合は多いかと思います。 しかし、あまりにスタンダードな汎関数であるため、初心者にとっては「DFTとB3LYPの違いが判らない」、「前例踏襲でイ... -
量子化学
【水素分子で学ぶ】DFT法ではどのように量子計算をするのか
DFT法は最も利用されている量子化学計算の手法です。GaussianやGAMESSを使ったことのある方はDFT計算を利用したことが一度はあるかと思います。 しかし、DFT法では具体的にどのような計算をしているのかよくわからない、または、HF法との違いをイメージで... -
量子化学
【GAMESS】水の自由エネルギーを量子化学計算ソフトで調べよう
分子の反応性や安定性を調べるためにはギブズエネルギーなどの自由エネルギーの情報は欠かせません。 じつは量子化学計算パッケージを使うことで、分子軌道だけではなく、自由エネルギーを簡便に調べることができます。 このページではフリーソフトであるG... -
量子化学
【ブラケット記法の練習】量子力学の運動量演算子を導こう
量子力学や量子化学では運動量の演算子が$-i\hbar\frac{\text{d}}{\text{d}x}$であることは皆知っていますが、導出方法を知らない方も多いのではないでしょうか? 運動量演算子の表式を導く過程を知ることで、運動量演算子が$-i\hbar\frac{\text{d}}{\text... -
量子化学
【ルイス構造式との違い2つ】分子軌道で見る水分子の孤立電子対と共有結合
分子の形や結合次数を調べたり、有機化学反応の電子の流れを考える際、ルイス構造式がよく用いられます。 このルイス構造式によると水分子は同じ孤立電子対を2組持ちますが、実はX線の実験によるとこの描写は正しくありません。 ルイス構造式はあくまで概... -
量子化学
【化学者むけ】主量子数、方位量子数、磁気量子数の由来・特徴について解説
量子化学では主量子数、方位量子数、磁気量子数を必ず学びます。 例えば、K殻、L殻、M殻に関連する主量子数n(nは正の整数)はとても有名です。しかし、正の整数である必要性が何から由来するか知っていますか? このページでは、主量子数、方位量子数、磁... -
量子化学
スピン固有関数は行列を使えば機械的に作成できる
複数のスピンを取り扱う場合、スピン演算子の固有関数を作ることがポイントになります。 例えば、2電子系において、単純にαスピンとβスピンを1つずつ持ってくるだけでは1重項状態は作れません。 このページでは、2個、3個、4個の電子があった場合に、行列... -
量子化学
スレーター行列式はスピン固有関数なのか?その必要性と合わせて解説します。
多くの分子では1重項の状態が普通で、スピン磁気モーメントを持ちません。しかし、一般的には単純に逆向きのスピンを集めるだけでは1重項状態は作れません。1重項状態を作るにはスピン状態を適切に取り扱う必要があります。 一方で、スレーター行列式を利... -
量子化学
量子化学でよくみるブラケット記法の使い方をご紹介
量子化学や量子力学を勉強していると波動関数をブラケット記法でよく表します。量子化学の分野では、ブラケットの中身が単純な分子軌道を表しているのか、軌道に電子が入った電子状態を表しているのか、あるいは基底としての意味を表しているのかは文脈に...
12