このページは、流体の流量や物性、管の厚みなどを入力して頂くことで、二重管における総括伝熱係数$U$値の計算値を出力するページです。
さらに、熱交換器を設計する際の大きさの見積もりだけでなく、異常な運転状態になっていないかなどの判断をする際に便利なよう、総括伝熱係数$U$値の概略値も紹介します。
二重管の総括伝熱係数を計算してみよう
総括伝熱係数($U$値)とは、$\text{W/m}^2\text{・K}$の単位を持ち、二重管や熱交換器において単位面積($\text{m}^2$)、温度差($\text{K}$)あたりの伝熱量($\text{W}$)を表す係数です。
流量や比熱といった流体情報と、内外径や熱伝導率といった情報が分かれば、$U$値の大きさを見積もることができます。

二重管の総括伝熱係数を計算してみましょう
- 乱流の場合はDittus-Boelterの式(1930)$\text{Nu}=0.023\text{Re}^{0.8}\text{Pr}^{0.4}$に従って伝熱し、層流の場合はSieder-Tateの式$\text{Nu}=1.86(\text{Re}\cdot\text{Pr})^{\frac{1}{3}}({d}/{L})^{\frac{1}{3}}$に従うと仮定
- Re=2300を層流・乱流の境界とする
- 内側管には汚れがないとした
- 外側管については内径=外径とする(厚みを無視して流量等を計算する)

条件入力・計算条件
内側流体の情報
外側流体の情報
二重管の情報
計算結果
内側流体
外側流体
総括伝熱係数
なお、Dittus-Boelterの式は、$\text{Re}\gt10000$、$0.7\lt\text{Pr}\lt100$、$L/d\gt60$で成り立つとされますので、注意してください。($\text{Re}$はレイノルズ数、$\text{Pr}$はプラントル数、$L$は管長、$d$は管内径)

総括伝熱係数の概略値
総括伝熱係数は熱交換器における流体の速度、温度や粘度などで大きく変動するものですが、一般的に利用されている流体と運転条件であれば、ある程度の範囲内に収まります。
そのため、熱交換器を計画する際だけでなく、異常な運転状態になっていないか確認する上で、総括伝熱係数の概略値は知っておくと便利です。
| 流体1 | 流体2 | 総括伝熱係数($\text{W/m}^2\text{・ K}$) |
| 水 | 水 | $1300\sim2900$ |
| 低粘度溶剤 | 低粘度溶剤 | $200\sim500$ |
| 高粘度溶剤 | 低粘度溶剤 | $150\sim350$ |
| 高粘度溶剤 | 高粘度溶剤 | $50\sim200$ |
| 低粘度溶剤・・・トルエン、エタノール、ガソリンなどの有機物 高粘度溶剤・・・原油、タール、アスファルトなどの有機物 | ||
まとめ
このページでは、流体の流量や物性、tube管の厚みなどを入力することで、総括伝熱係数$U$値を見積もれることを紹介しました。
また、総括伝熱係数$U$値の概略値を知っておくと、熱交換器を設計する際の大きさの見積もりだけでなく、異常な運転状態になっていないかなどの判断をすることもできます。
熱交換器だけでなく、反応器のジャケット加熱などでも総括伝熱係数$U$値は必出の概念ですので、さっと計算できるようにしておきましょう。

