通常、高圧ガスの機器は取り換えの際に行政の許可が必要です。高圧ガスの工事は行政の監視が厳しいのです。しかし、高圧ガス認定品は許可不要で取り換えができるようになるまさに、「高圧ガスにおける伝家の宝刀」です。
そんな認定品はバルブ類が一番目にしますが、実は配管類にも認定品があります。さらにいうと、フレキシブルホースにも許可不要で取り換えられるものがあります。高圧ガス設備であっても、許可不要で取り換えられる機器は多いのです。
このページでは、許可不要で取り換えられる機器の内、バルブ類、配管類、フレキシブルホースを写真付きで解説します。
高圧ガス認定品とは?高圧ガス保安法における認定制度とメリット
高圧ガス認定品を使うメリット
他のページでも解説していますが、高圧ガス認定品を採用する大きなメリットは、なんといっても許可不要で交換が可能なことです。
例えば、高圧ガスのバルブが壊れたとき、認定品の場合は交換後に行政(県とか市とか)へ届出を出すだけでOKです。しかし、認定品以外のバルブを使おうとすると、まずは行政の許可を得たうえで、完成検査を受けた後でないと設備を稼働できません。つまり、大きなタイムロスになってしまいます。

非認定品で取り換えようとすると、手続きに1か月はかかるでしょう。それが、認定品で取り換えると即日で利用が可能です

【一覧】高圧ガス認定品などの種類|バルブ・配管・フレキ
高圧ガス認定品として扱われる代表的な機器には、流体を止めるバルブ、流体を輸送する配管、振動や熱変位を吸収するフレキシブルホース・伸縮継手などがあります。
| 種類 | 主な役割 | 代表例 |
|---|---|---|
| バルブ・弁 | 流体の遮断、調整、逆流防止 | 遮断弁、ボールバルブ、仕切弁、逆止弁 |
| 配管・管継手 | ガスの移送、機器間接続 | 鋼管、SUS304管 |
| フレキシブルホース | 振動、変位、熱膨張の吸収 | ベローズ形伸縮継手 |
バルブ・逆止弁・安全弁など
バルブ・弁は、高圧ガス設備において流体を遮断、調整、分配、逆流防止するための重要な保安部品です。もちろん、高圧ガス認定品として最も利用されているのはバルブ類になります。

主な認定弁の種類は全開・全閉用途のボールバルブや仕切弁、流量調整に用いるグローブ弁、逆流を防止する逆止弁、異常圧力を逃がす安全弁があります。
- 遮断弁:非常時や保守時に系統を確実に隔離する用途
- ボールバルブ:操作性がよく、比較的小口径のオン・オフ用途で多い
- 仕切弁・グローブ弁:配管条件や流量調整の必要性に応じて使い分ける
- 逆止弁:圧縮機・ポンプ停止時などの逆流防止に用いる
- 安全弁:過圧時にガスを逃がし、設備の損傷を防ぐ保安装置

認定品のバルブ類の場合、銘板がバルブ本体に貼り付けられるため、認定の種類(例えばMAB-292-Nなど)なのか、製造番号(例えば123456など)が分かるようになっています。
配管(管類認定試験者がつくったもの)
「高圧ガス認定品」といえば、バルブや安全弁、液面計など、汎用性の高そうな機器であることが大多数です。しかし、実は配管部分(例えばバルブと気化器の間など)でも認定品となる場合があります。

配管でも認定品となるのは、管類に関する大臣認定試験者の資格を持った業者が作った配管です。このような業者が作った高圧ガス配管にはバルブと同じように銘板が括り付けられ、古い配管を新しい配管に取り換える時も許可は不要になります。

管類の認定試験者は材料、上限となる設計温度・圧力を定めたうえで認定されます。
フレキシブルホース(KHK委託検査品)
フレキシブルホース(フレキ)はポンプなどの振動が遠くの配管まで伝わっていくのを防ぐ役割があります。このフレキシブルホースも高圧ガスの部分で取り換える場合は、行政の許可が必要となります。
しかし、取り換える新しいフレキシブルホースが「保安上特段の支障がない」とされれば、許可は不要となります。具体的な話をすると、高圧ガス保安協会(KHK)などが検査したフレキシブルホースであれば、「保安上特段の支障がないフレキシブルホース」に進化することができ、もちろん銘板もつきます。


フレキに関しては正確には「認定品」ではなく、「KHK委託検査品」ですが、認定品と同様に許可不要で取り換えられます
行政の代わりに、高圧ガス保安協会などの検査を受けることにはなりますが、フレキシブルホースを許可なしで取り換えることができるようになります。
まとめ
このページでは、許可不要で取り換えられる機器の内、バルブ類、配管類、フレキシブルホースを写真付きで解説しました。
認定品といえばバルブ類というイメージがありますが、このページで紹介したもの以外にも、液面計やポンプ、気化器などにも認定品があります。改めて言うと、高圧ガス設備であっても、許可不要で取り換えられる機器は多いです。
皆さんも、高圧ガスの機器を取り換える際は、認定品を上手く使って、タイムロス無しで工事を行いましょう!





